~ 2人の間には、長く重い沈黙が横たわっていた。
タバコをくゆらせながら、窓の外を眺める男。ソファに深く沈み、うつむいたままの女。
向かい合わせに座っているのも関わらず、どちらも一言も口をきかず、目を合わせようともしない。
夫婦という名の両者に、もはやかつてのような愛情はなく、冷めて乾いた感情のみが場を支配していることは、誰の目にも明らかだった。
しばらくして、女のほうが口を開いた。
“We're through.”
「終わりね、私たち」~
前フリが長くなりましたが、こんな感じで使います。
through は「~を通って」という前置詞や副詞がよく知られてますが、この場合は形容詞。
「~と縁が切れて」「終わって」だったり、「価値がなくなって」の意味です。
仕事などが完了した時、人との関係が終わったり、物が役に立たなくなった時、など。
- She was through with the project.
「彼女はプロジェクトを終えた」
with を付けて、the through with~ なら「~が終わって」。
I'm through with him. は「彼とは終わり」です。
- That swimmer is through as an athlete.
「あの水泳選手はアスリートとして終わりだ」
これは、日本語ネットスラング(?)の「オワタ」に近い感じかも。
イングリッシュパーラー - 英語とTOEICとサステナブルなハッピーライフ