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2021/09/22

lolとlolz

lol という語は、メールやウェブサイトでよく目にします。

使い方としては、文の最後に lol と付けたり、大文字で “LOL!” とだけ書いたり。
日本語で、括弧書きの(笑)とか、www を付けるのと似てますね。

I put my pants on back to front this morning lol.
「今朝、ズボンを後ろ前に履いた(笑)」

もともと lol は、laugh(ing) out loud(大声で笑う)の頭字語。ネット上での表現だったのですが、口語でスラングとして使われたりするようです。

lol の複数形とされる、lolz / lulz [lʌlz] も、lol と同じように使えます。

for (the) lolz というフレーズは、「楽しみのために」「シャレで」。for fun(just) for the fun of it と同じような意味。
Cambridge にも載ってました。

We did it just for (the) lolz.
「楽しみのためにそれをした」

用例は、こちらのBBCの動画が分かりやすいです。



ちなみに、“Happy birthday.”(誕生日おめでとう)と言われて、“Younger every year.”(年々若くなるよ) と返すのは、悪意のない皮肉というか、事実とあえて反対のことを言うジョークというか、そんな感じらしい。

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2021/09/18

my weightやmy ageのof の省略

前置詞の省略はいろいろありますが、パッと見て、「え?」となるもののひとつが、of が省略されて「名詞+名詞」になる時かと思います。

He wouldn't want somebody my weight.
「彼は、私くらいの体重の人は欲しくないだろう」

“somebody” と “my weight” という名詞が二つ並んで、すごく不思議でした。
意味は、somebody of my weight と同じです。もちろん of があってもOK。

ちなみに、a man of weight は a man of importance のことで、意味は「有力者」。
この場合の of は、省略できません。

of が省略されるのは、weight(体重)だけでなく、height(身長)や age(年齢)なども同様です。

a person my weight/height/age で、「私と同じ体重/身長/年齢の人」。
所有格は my でなく、your だったり his だったりもします。

省略について、文法上の明確なルールはないようです。意味が曖昧になったり問題になったりしなければいい、というざっくりした感じ。

こういった名詞と名詞をつなぐ of は、省略してもしなくても構いません。
でも、補語になると、ちょっと違います。

  • He is my age. →
  • He is of my age. →×

「S(主語)+V(動詞)+C(補語)」の構文の時は、「S=C」が原則なので、本来は my age の前に of を付けるはずだけど、“He is of my age.” という言い方はしません。

ただし、“We're of an age.” (私たちは同じ年だ)ならOK。

weight やら height やら age やらに所有格を付ける時は、ちょっと注意したほうがいいのかもですね。


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2021/09/15

buy itのいろいろ

buy は「買う」だけでなく、色々な使われ方をします。
たとえば、話し言葉で、believe(信じる)の意味になったり。

I told the teacher that my dog ate my homework, and she totally bought it.
「犬に宿題を食べられたと話したら、先生はすっかり信じた」
I'll buy that.
「それに賛成します」

こんな風に、buy itbuy that の形で。特に、ありそうもないことを信じて、受け入れる場合に使われるようです。


2021/09/14

ハートがハードにハートです

hurt は、簡単そうで、なかなか hard な英単語です。

Strong light hurts my eyes.
「強い光は目を傷める」
The fall hurt my back.
「転倒して背中を痛めた」

構文は S+V+O で、「傷つけるもの・人」が主語
「~を傷つける」「~に害を及ぼす」「~を(苦しませて)困らせる」という他動詞です。こういうのは分かりやすいけど…。

I hurt my knee skiing.
「スキーをして膝を痛めた」
The boy fell down and hurt himself.
「その少年は転んで怪我をした」

こちらは、「傷つけられる人」が主語
「体の部位」や「自分自身」が目的語になります。hurt oneself は「怪我をする」というイディオムですね。

また、自動詞の場合は、

My heart hurts.
「胸(心)が痛む」

S+V なので、主語が「痛む」「害になる」「困ったことになる」
heart と hurt の発音は [hɑːt] と [hə́ːrt] ですが、耳で聴いても、正直あまり違いが分からない…。

It を仮主語にして、It doesn't hurt to-不定詞 の言い方もよくします。
doesn't の他にも、can't や never だったり、won't や wouldn't だったり。

I guess it can't hurt to ask.
「聞くだけ聞いてみるといい」

直訳すれば、「尋ねるのは害ではない」。
そこから、「~しても悪くない」「~するといい」「~してみたら?」といった提案のニュアンスで使われます。

目的語を取る場合も、品詞が他動詞というだけで、基本は同じです。

It wouldn't hurt you to help with the housework occasionally.
「時には家事を手伝ってくれてもいいんじゃない」

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2021/09/12

プロポーザルに応えざる

結婚を申し込むことを「プロポーズ」と言いますが、もともと propose は「~を提案する」「~を企てる」という他動詞です。

The government proposed changes to the voting system.
「政府は投票方式への変更を提案した」

propose の後には、名詞だけでなく、that節や動名詞やto-不定詞でもOK。

もちろん、「求婚する」という意味で使われることもあります。
この場合は、たいてい自動詞。直接の目的語を取りません。

He proposed last night and I accepted him.
「彼は昨夜プロポーズし、私はそれに応じた」

「~に求婚する」という時は、通例「to+人」と to で表します。to がなければ、「~を提案する」ですが、propose+人なら「~を推薦する」といった感じ。

He proposed to me last night.
「彼は昨夜私にプロポーズした」
I propose Tom for chairman.
「私はトムを議長に推薦する」

ちなみに、propose の名詞は、proposition と proposal と2つあり。
どちらも「提案」の意味だけど、若干ニュアンスが異なるようです。

  • proposition 「申し出。了承されたり拒否されたり」
  • proposal 「よく練られた提案。たいてい書面になったもの」

ほんとに、ビミョーなニュアンスの差…。
ただし、「プロポーズ」の意味で使えるのは、proposal、「法改正の議案」の意味では proposition というように、きっちり区別される場合もあるとのこと。

これについては、Learner's Dictionaryに分かりやすく解説されています。


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2021/09/08

楽しみ半分面白半分

日本語の「面白半分」という表現は、ちょっと不真面目で、どちらかというとネガティブなイメージです。
この英語としてよく挙げられているのが、for fun。

I simply believe that killing animals for fun is wrong.
「面白半分に動物を殺すのは良くないと思う」

(just) for fun は、必ずしも日本語の「面白半分に」のようなニュアンスではなく、「楽しみのために」という意味もあります。

I read a book for fun.
「私は楽しむために本を読む」

「面白半分に」「冗談で」の意味では、in fun のほうがよいのかもしれません。

I did tease her, but only in fun.
「彼女をからかったが、ほんの冗談だ」

もっとも、for fun=in fun としている辞書もあるので、厳密に区別があるかどうかは不明です。

日本語の「半分」という言葉はどこへ消えたという感じですが、falf the fun of~ という言い方もあるにはあります。

It takes some time to bake a cake, but I love measuring and mixing all the ingredients — that's half the fun of it for me.
「ケーキを焼くには時間がかかるけど、材料を測ったり混ぜたりするのが好きだし、それも楽しみのうちです」

half the fun は「面白半分」ではなく、むしろ「楽しみの大部分」という意味。

Getting there isn't half the fun — it's all the fun.
「到達しようとするのは、楽しみのうちじゃない。楽しみそのものだ」

ロバート・タウンゼントさんの染みる言葉です。

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2021/09/07

aが付く複数

singular they(単数形の they)というものがあります。

男性か女性か分からない場合、代名詞を he か she かで迷ってしまいます。
そんな時は、he or she と言うのが正式な文法ですが、日常の話し言葉では堅苦しいため、代わりに they を使うというのが singular they。

昨今、性別についてはノンバイナリーも尊重されてるので、そういう人を言う時、あえて they と言ったり。

目的格も同様で、him/her の代わりに them、所有格も、their になります。

singular they は、文法的には誤りとして色々議論されたものの、口語としてその用法を認められたようです。

This is my friend, Jay. They are a talented artist.
「こちらは私の友人のジェイです。この人は才能ある芸術家です」

単数の they でも、動詞は they is とならずに、they are。
そのくせ、they are a~ と “a” が付いているところがミソです。

また、こんな場合にも、複数名詞+ are a~ となったりします。

They're a perfect match.
「彼らは完璧な組み合わせだ」
The napkins were a nice match for the tablecloth.
「ナプキンはテーブルクロスとよく合っていた」
match は「他の何かとぴったり合わさるもの」という意味の時は、たいてい a match と単数形。
combination(組み合わせ)も、これと似てますね。

High debt and low earnings are a lethal combination.
「多額の負債と低所得は致命的な取り合わせだ」

無冠詞ならともかく、主語が複数なのに a が付くのは、なんだか不思議な感じです。

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2021/09/04

ブッシェルとペック

日本では馴染みのない計量の単位に、bushel (ブッシェル)や peck (ペック)なんてのがあります。

bushel や peck は、穀物や果物を計る単位です。
Wikipediaによると、1ブッシェルは8ガロン、英では約36.37リットル、米では約35.24リットル。

日本でいうところの一升(10合)は、約1.80リットルなので、1ブッシェルのお米があったら、結構食いつなげそうですね。

peck はあまり使われませんが、1ペックは2ガロン、約9リットルだとか。

a bushel and a peck は、特に愛情を伝える時a lot(たくさん)の意味で使われるイディオムです。

I love you a bushel and a peck.
「あなたをいっぱい愛してる」

「愛情がいっぱい」ならいいけど、「嘘八百」も、a bushel of lies と言うし。

他に、hide one's light under a bushel というフレーズもあります。
聖書に由来するイディオムで、bushel は穀物などを入れる木桶を指すそうです。

直訳すれば、「明かりを木桶の下に置く」、転じて「(謙遜して)自分の才能を隠す」という意味。

You're a talented artist and shouldn't hide your light under a bushel.
「あなたは才能ある芸術家だ。才能を隠すべきじゃない」

日本語で、「能ある鷹は爪を隠す」ということわざがあります。「出る杭は打たれる」とか。
隠した方が無難、というのは日本的考えなのかな?


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2021/09/01

パロディとスプーフの違い

元々ある作品のスタイルに、ユーモアや誇張や皮肉などを加えて模倣したものを、日本語では「パロディ」と呼びますね。

パロディは parody というれっきとした英語…なのですが、英語では、日本語の「パロディ」の意味で、spoof がよく使われてます。

parody と spoof は同じと思われがちですが、実際は異なるものだそうです。

parody は、特定の作品や作者の模倣で、元になっている作品が何か明確に分かるもの。害にならないユーモアです。時に、著作権やらなんやら絡んだり、色々と厄介そう。

spoof は、特定の作品や作者に限定されず、ゆるく真似たもの。茶化したり、皮肉る場合もあります。

parody は、spoof という大きなくくりの内の一部。
なので、一般的には、spoof と言った方が無難でしょう。

ただ、昨今インターネットで「スプーフィング( spoofing )」という「なりすまし行為」が横行して、spoof という単語自体悪いイメージがついてしまったのかも。
本来の意味は、「(ふざけて)だます」「模倣して茶化す」といったニュアンスです。

こちらは、笑えるけど怖いヒッチコック監督の『鳥』 The Birds のスプーフ。



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