eye candy、eye drop の意味は? 「アイキャッチ」 は英語なのか
eye candy とは?
「アイキャンディー」という言葉を初めて聞いた時、私は目玉型のキャンディーかと思いました。某鬼太郎のお父さんみたいなキャンディーかな、と。それがまさか、こんな意味だとは…。
eye candy とは、「ビジュアル的に目を楽しませたり興味をひいたりするが、あまり有用ではないもの」のこと。「人」に対しても「物事」に対しても使われます。
見た目はいいけれど…のニュアンスもあるので、「人」に対して使う場合は失礼になりかねません。
candy は可算名詞のように思えるけれど、実は数えられる名詞も数えられない名詞もどちらもあり。複数形は candies。ただし、eye candy は数えられない名詞です。
- eye candy:
- 見た目はいいが、あまり有益でない物
- 美しいが、中身がない人
- The movie is just gorgeous eye candy.
(この映画はまさに目を楽しませてくれる豪華なものだ) - Most of the images on the website are not more than eye candy.
(Webサイト上の画像のほとんどは視覚的な楽しみ以上のものではない) - It's one of those movies that is full of eye candy.
(目を楽しませてくれるものがたくさんある映画のひとつだ) - He wanted to put some eye candy on their web site.
(彼はWebサイトに何か目を楽しませるものを入れたかった)
eye candy の語源
eye candy は、70年代後半にアメリカで生まれた言葉で、「見かけはキャンディーのように甘いが、教育水準が高くない女性」を表すのに使われたそう。美しいが中身がない、という否定的なニュアンスです。
今日では、女性を言うだけでなく、映画やWebサイトなどについても用いられるようになりました。
日本語でも「白痴美人」なんて言葉があったものの、おそらく差別語とみなされたのでしょう。今はほとんど聞かれません。
eye drop とは?
「アイキャンディー」とどことなく似てる「アイドロップ」。eye drop の drop は「しずく」の他に、「小さな丸い砂糖菓子」「あめ玉」の意味があります。
昔々「あめ玉」のことをドロップとも呼んだけれど、ちゃんと英語だったわけですね。
eye drop はというと、eye candy とまったく別の意味になり、通常、複数の -s が付いて「目薬」のことを言います。目に落とすしずくなので「目薬」。表記は、eyedrop も eye-drop もあるようです。
- eye drop:
- 目薬
- I use eye drops to help with my hay fever.
(花粉症を抑えるために目薬を使う) - Glaucoma can be treated with laser surgery or eye drops.
(緑内障はレーザー手術や点眼薬で治療できる) - The eyedrops can be used to soothe itchy eyes.
(目薬は目のかゆみを和らげるために使用できる) - Consider taking some antibiotic eye-drops with you.
(抗生物質の点眼薬を持参することを検討してください)
eye drop の語源
1590年代には「涙」という意味でした。これが1938年から「点眼液」の意味に変わったのだとか。
eye catch は英語なのか
では、「アイキャッチ」はどうでしょう? 英辞郎には「(アニメ番組で)CMの前後に挿入される短い区切りのクリップ」と載ってます。それ以外には、検索しても、eye catch という英語はヒットしませんでした。
ただ、eye-catching や catch one's eye という表現は辞書にあります。
eye-catching(人目を引く)
eye-catching は「人目を引く」という形容詞です。
- Press releases should be eye-catching and on boldly headed paper.
(プレスリリースは目を引くもので、目立つ見出しの紙面にすべきだ) - The posters come in several eye-catching designs.
(ポスターには目を引くデザインがいくつかある) - With your advice we now have an eye-catching and comfortable home.
(あなたのアドバイスで今や目を引く快適な家を持っている)
catch one's eye(人の注意を引く)
これは「人の注意を引く」「注目を集める」というイディオム。
- A sudden movement caught my eye.
(突然の動きが目を引いた) - I tried to catch the waiter's eye, so we could order.
(注文できるようにウェイターの目を引こうとした) - It was the unusual colour of his jacket that caught my eye.
(目を引いたのは彼のジャケットの珍しい色だった)
まとめ
「アイキャッチ」については実例が見つからなかったので、英語として定着しているのかどうかはなんとも言えません。もっとも、end card(エンドカード)という語は、特にYouTubeで、ネイティブにもよく使われてます。
「エンドカード」は、動画やアニメ番組で最後に表示される画面のこと。「アイキャッチ」は番組の途中で、「エンドカード」は番組の最後という違い。
そう考えると、eye catch も英語として通じそうな気もするけれど、どうなんだろう…。
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(引用・参照元:Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE, The Idioms)