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「The enemy of my enemy is my friend」(敵の敵は味方)は人間心理

共通の敵は誰の敵

「共通の敵」という心理

The enemy of my enemy is my friend.
「敵の敵は友」

これは有名な古いことわざです。

共通の敵に対して2つの勢力が協力できる、または協力すべきであることを示したもの。

A国が領土の支配をめぐって近隣諸国と争う時、近隣諸国の王はA国の「敵」です。同様に、それらの近隣諸国のそばにあって、これまた近隣諸国と敵対しているB国は、A国の友と呼ばれます。

こういった関係は、Rajamandala(ラジャマンダラ)と呼ばれるもので、「王の輪」を意味するとか。

結局のところは、政治的な駆け引きで、第二次世界大戦や冷戦時にも適用された考えです。協力関係は、その問題が起きている間のみ、ということでしょう。


バランス理論


アメリカで活躍した心理学者フリッツ・ハイダー氏(Fritz Heider)は、共通の敵を持つ2人の友人をバランスの取れた三角形とみなしました。

「バランス理論」は、三者の間の認知関係のバランスを保とうとする人間の心理状態を表す社会心理学用語です。何やら難しい説明ですね。

簡単に言えば、「私はBという物事が好き」で「AさんもBという物事が好き」な時、「私はAさんが好き」なら、バランスが取れてます。また、「私はBという物事が嫌い」で「AさんもBという物事が嫌い」でもOK。

相手と好みが一致していて、相手に対する感情が「」の場合は均衡が取れてます。

もうひとつ、相手と好みが不一致で、相手に対する感情が「」の場合もバランス良好です。


<3つとも「」か、「」がひとつで「」が2つの時>

均衡がとれている時

反対に、「私もAさんもBという物事が好き(または、嫌い)」だけど、「私はAさんが嫌い」だったり、「私はBという物事が好き」で「AさんはBという物事が嫌い」だけど、「私はAさんが好き」な時は不均衡です。

好みが一致していても相手への感情が「」の場合や、好みが不一致でも相手への感情が「」の場合は、バランスがとれていません。


<3つとも「」か、「」が2つで「」がひとつの時>

不均衡な時

では、バランスが取れていない時はどうするか?

バランスを取るには、相手への感情か、好みを変える必要があります。…どうでしょう、無理に変えなくても、「人は人、自分は自分」でいいと思うけど…。


しっぺ返し戦略(応報戦略)


数理心理学者のアナトール・ラパポート氏(Anatol Rapoport)は、次のような傾向があると説明しています。

敵の敵、敵の友人

さらに、面白いことに「友人の友人の敵の敵が、友人になる」傾向があるとのこと。直接の友人関係でなくとも、間をまたいで間接的にも作用するようです。

ラパポート氏は、「しっぺ返し戦略」について最初に言及したことでも知られています。

「しっぺ返し戦略」とは、無期限に行われるゲームにおいて有効な戦略のひとつです。何かの物事について終わりが見えない時、初回は相手と「協調」し、2回目以降は「相手に合わせる」というもの。

  • しっぺ返し戦略:
    1. 初回は、とにかく「協調」する(相手が裏切っても)
    2. 2回目以降は「相手に合わせる」

特にゲームに限らない戦略です。ただし、効果的なのは、期限が決められていない場合

最初は協力し、次からは相手に合わせることになるので、仮に相手が裏切れば、自分も裏切ります。相手が協力関係を続ければ、自分も協力します。

初回に相手が裏切った場合、自分は協力するため、最初は「負け」。でも、次に相手が裏切り続ければ、相手と同様に裏切ることで「勝ち」が見えてきます。

納得できるような、納得できないような…。


類似性の法則


共通の敵がいると、人間はお互い親近感が湧きます。人は自分と共通点を持つ相手に好感を抱きやすい、というのが「類似性の法則」

勢力争いなど、シビアな場合は別として、日常的にうなずける部分が大きいんじゃないでしょうか。

The reason grandparents and grandchildren get along so well is that they have a common enemy.
「祖父母と孫がとても仲がいい理由は、共通の敵がいるからだ」

上記は、アメリカの作家・ジャーナリストだったサム・レヴェンソン氏(Sam Levenson)の名言です。

Why do grandparents and grandchildren get along so well? They have the same enemy ― the mother.
「祖父母と孫がとても仲がいい理由は、共通の敵がいるからだ」

同じような内容ですが、こちらは女優のクローデット・コルベール氏(Claudette Colbert)や弁護士のクラレンス・ダロウ氏(Clarence Darrow)の言葉として挙がっていました。

get along well は「仲良くやっていく」というイディオム。なんだかお母さんが可哀想な役回りです。

そういえば、昔「mother から m を取ったら、other。『他人』です」という強烈なフレーズのCMがありましたっけ…。


ゆるりとAIと会話


「gymglish」はAIとのレッスンで、聞き取れない時はAIが繰り返したり、別の言葉に言い換えたりしてくれます。もう、生きてる人間のレベル。

マンガを読むような感覚で、イラストが描かれた画面を見ながらのレッスンです。自由会話もできるし、レベル調整も、すべてAIがやってくれます。これは楽しい。

【gymglish】

1日15分!AI搭載ユーモラスなレッスンで英語力アップ

(引用・参照元:Wikipedia)

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