copyright(著作権)と trademark(商標)の英語としての意味は?
copyright と trademark
現在は、昔よりずっと著作権の問題が厳しくなりました。作者とその創作物を守るという点で、著作権の行使は大いに結構なのですが、AIの発展で、揺らいでいる部分もあります。
AIについては、今後どうなるんでしょうね…。
それはともかくとして。日本での著作権保護期間は、以前は著作者の死後50年間でしたが、現在は70年間に延長されました。
『ピーターラビット』『不思議の国のアリス』『星の王子さま』などは、著作権期間が満了しています。ただし、著作権の期限が切れれば、何にでも自由に使えるかというと、そうでもありません。
「商標登録(registered trademark)」されている場合は、許可なく使用できません。
たとえば、不二家の「ペコちゃん」というキャラクターは、商標登録されてます。商標権については、期間は10年。何度も更新できるので、更新さえすれば、実質無期限で商標権は保持できる仕組みです。
作品自体の著作権が切れても、商標登録されてるロゴやキャラクターは、安易に使うとマズイいことになるのでご注意を。
copyright とは?
copyright [kɑ́piràit] は、名詞で「著作権」、他に「~の著作権を持つ」という動詞と「著作権で保護された」という形容詞にもなります。著作権マークは (C) や © で表記されます。
「著作権」はものすごくざっくり言うと、「著者または作成者だけが作品を複製、配布、改変する権利がある」というものです。
もとは、書籍の印刷業者に与えられた特権と独占権が始まりだそう。まさに「コピーする権利」ですね。
名詞の用法
- out of copyright:「著作権の切れた」
- in copyright:「著作権が存続している」
- The publishers wrote to him about obtaining the copyrights.
(出版社は著作権の取得について彼に手紙を書いた) - His work is now out of copyright.
(彼の作品は現在著作権が切れている) - The songs remain in copyright.
(曲の著作権は存続している)
動詞の用法
人や企業などが主語の時は、「~の著作権を持つ(取得する)」。著作物が主語の時は「著作権が保護されている」と訳せばしっくりきます。
- Authors who copyright their work would not be charged the processing fee.
(自分の作品の著作権を持つ著者には手数料は請求されない) - He copyrighted the photograph and sent copies to the New York Times.
(彼はその写真の著作権を取得し、そのコピーをニューヨークタイムズに送った) - All images are copyrighted and used with permission.
(すべての画像は著作権で保護されており、許可を得て使用されている)
形容詞の用法
copyrighted ではなく、copyright がそのまま形容詞。名詞に付いたり、補語になったりします。
- The contents of this website are copyright.
(このウェブサイトの内容は著作権で保護されている) - The book contains a complete glossary of copyright terms.
(本は著作権用語の完全な用語集を含む)
trademark とは?
一方、trademark のほうはというと、「会社が自社製品に使用し、他の誰も使用できない名前、シンボル、またはデザイン」のことです。日本語では「商標」、registered trademark は「登録商標」。
「登録商標」の場合は「商標権」を持つけれど、「商標」にはそういった権利はありません。「商標」のマークは TM を上付き文字にした ™、® は「登録商標」です。
「著作権」は文章や音楽などなど、さまざまなものに使われますが、「トレードマーク」はシンボル限定。また、「特定の人物を特徴づける行動や服装」にも使われます。
商標の最初の使用例としては、ローマ帝国で剣を作っていた鍛冶屋だとよく言われます。剣はイメージしやすいですね。
法律としては、1266年にイングランド議会が、すべてのパン屋が販売するパンに独特のマークを使用することを義務付けたのが最初です。まさかのパン屋さん。
trademark もやはり動詞があって、「~を商標登録する」「~の商標を保護する」の意味。ということは、動詞の trademark を使えば、register a trademark と同じ意味を表せるわけです。
形容詞については、品詞としての用法はありません。ただ、名詞が後に続く形容詞的な使い方はあったりします。
名詞の用法
数えられる名詞なので、単数の a や複数の -s が付けられます。
- 'Big Mac' is McDonald's best-known trademark.
(「ビッグマック」はマクドナルドの最も有名な商標だ) - Velcro is a registered trademark.
(ベルクロは登録商標だ) - The striped T-shirt became the comedian's trademark.
(ストライプのTシャツはそのコメディアンのトレードマークとなった) - Attention to detail is Anthea's trademark.
(細部へのこだわりはアンシアのトレードマークだ)
動詞の用法
- The phrase was never trademarked by the company.
(そのフレーズは会社に商標登録されていなかった) - They have trademarked the name in the US and the UK.
(彼らはその名前を米国と英国で商標登録した)
形容詞的な用法
形容詞というわけではなく、あくまで名詞の前に来る形容詞的な使い方です。
- The artist uses her trademark swirls of paint to good effect in her latest exhibition.
(そのアーティストは最新の展覧会でトレードマークである絵の具の渦巻きを効果的に使用している) - She gave one of her trademark smiles.
(彼女はトレードマークの笑顔を見せた)
trade name との違い
trademark とよく似た trade name という言葉もあります。こちらは「特定の製品に付けられた名前」、すなわち brand name と同義で「商品名」や「商号」のこと。
trade name が trademark(商標)として扱われることもあります。
- TThe company uses the trade name Marubeni in the US.
(会社は米国では丸紅という商号を使用している) - The fund management operation uses the trade name Morley.
(ファンド運用業務ではモーリーという商号を使用している)
service mark とは?
service mark(サービスマーク)はサービスそのものに対して付けられる、「特定のサービスについての商標」です。それほど一般的には広まってないように感じるけど、どうなんでしょう?
これも登録すれば、商標法で保護することができます。未登録の「サービスマーク」の表記は、SM の上付き文字の ℠、登録済なら ® です。
- 1-Click is a registered service mark of Amazon.com, Inc.
(1-ClickはAmazon.com, Inc.の登録サービスマークだ) - A service mark identifies you as a provider of specific services rather than of saleable articles.
(サービスマークは販売可能な商品ではなく、特定のサービスの提供者として識別する)
まとめ
いろいろな法律があるけれど、一番気を付けないといけないのは「著作権」でしょう。でも、曖昧なグレーゾーンもあるし、難しいところです。
当ブログで、例として挙げた英文や動画の英語は、「引用」として掲載翻訳させて頂いています。
学習目的で使用しており、権利を侵害する意図は一切ありませんが、問題や削除要請等ありましたら、早急に対応させて頂きます。
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(引用・参照元:Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE, Wikipedia)