gonna や wanna の用法 wanna は主語が〇〇の時は使えない
gonna と wanna
gonna も wanna も、洋楽で頻繁に耳にする、くだけだ英語の短縮形です。
初めて聞いた時は「ゴナ」やら「ワナ」やら、何のことやらという感じでした。学校の授業で習った記憶がなくて…なにせ、"This is a pen." を初めに教わった時代…。
- gonna=going to
- wanna=want to / want a
gonna の用法
gonna の場合、主語は単数でも複数でもOKです。主語が we なら、we are gonna~ だし、he や she なら he / she's gonna~。this などの「物事」が主語に来る場合もあります。
- What's she gonna do now?
(彼女はこれから何をするつもり?) - This isn't gonna be easy.
(これは簡単にはいかないだろう) - We're gonna win.
(我々は勝つだろう) - I'm gonna leave now.
(もう出発する) - Are we gonna go soon?
(もうすぐ出発する?)
主に、主語が we や you の時は、be動詞が省略されたりもします。
- You gonna pay to see the movie?
(映画を見るのにお金を払うつもり?) - Nobody gonna see her on stage.
(誰も彼女をステージで見ることはないだろう) - What you gonna do?
(どうするつもり?)
ain't との組み合わせ
さらに、スラングで am not / is not / are not / has not / have not は、代わりに ain't が使うこともあり。標準的な表現ではないので、積極的に使用するのはお勧めしませんが、わりとよく目にしますね。
gonna との合わせ技も可能です。
- But they ain't gonna cry their eyes out either.
(しかし彼らも大泣きするつもりはない) - It ain't gonna happen any time soon.
(それはすぐには起こらない) - I just ain't comfortable living in a big city like this.
(こんな大都市で暮らすのは心地よくない) - We ain't seen that movie yet.
(私たちはまだその映画を見ていない)
wanna の用法
一方、wanna は want to と want a の2つの場合があります。すなわち、wanna の後に動詞の原形が来ることもあれば、名詞が来たりもするわけです。
疑問形の場合、do you wanna~? の最初の do が省略されることもしばしば。
wanna=want to の場合
- I wanna go home.
(家に帰りたい) - I wanna be married to you. Do you wanna be married to me?
(あなたと結婚したい。あなたは私と結婚したい?) - Why you wanna know all my friends?
(どうして私の友達全員を知りたいの?)
wanna=want a の場合
- Wanna beer?
(ビールを飲む?) - Wanna drink?
(飲む?) - I wanna hamburger, Mom.
(ハンバーガーが食べたいよ、ママ)
drink は数えられる名詞扱いなので、省略しない形だと "Do you want a drink?" です。
ただし、注意点がひとつ。
オールマイティーな gonna と違って、wanna は主語が三人称単数の時には使えません。主語が he や she だと、want to ではなく wants to になるため、発音的にNGなのでしょう。
wanna は、主語が三人称単数の時には使えない
wannabe とは?
wannabe [wɑ́nəbì] は、もともとは want to be の短縮形から転じた語で、名詞や形容詞として使われています。「ワナビ」という言葉は、もう半ば日本語化してるのかも?
「何かになりたがっている(人)」「~志望の」の意味です。
形容詞の wannabe
「~になりたがって」という形容詞の場合、語順は「wannabe+名詞」。
- The bar is frequented by wannabe actresses and film directors.
(そのバーには女優志望者や映画監督志望者がよく来る) - He is a wannabe actor and a poet.
(彼は俳優志望であり詩人でもある) - All three wannabe rockers were, like, 11 years old.
(ロッカー志望の3人は全員11歳くらいだった)
名詞の wannabe
「なりたがっている人」という名詞の時は、「名詞+wannabe」になり、wannabe が後ろに来ます。
- She's a pop singer wannabe.
(彼女はポップシンガー志望者だ) - Kohler is a 17-year-old rapper wannabe from Montana.
(コーラーはモンタナ州出身の17歳のラッパー志望者だ) - The audience was full of Madonna wannabes.
(観客はマドンナ志望者でいっぱいだった)
まとめ
短縮語のスラングは他にもまだいろいろあるけれど、「ゴナ」と「ワナ」が一番馴染みがある(?)かと思います。
ゆるりと読む洋書
『チャーリーとチョコレート工場 』のロアルド・ダールさんの児童書です。ダールさんのブラックユーモアは独特で、よくよく考えると結構怖かったりします。
いじわるなおばあちゃんに仕返ししようとするジョージ少年。いや、でもいいのか、それで。
この物語も、読み終えた後、面白さの中になんとなく苦みが残る感じです。読みやすいので、ぜひ英語版にトライしてみてください。
(引用・参照元:The Free Dictionary, Oxford Learner's Dictionaries, Cambridge Dictionary, LDOCE, Collins Dictionaries)