anybody と somebody の意味 somebody は疑問文でもOK?
『処刑ライダー』のこと
Where's The Fire は、Tim Feehan の曲で、チャーリー・シーン主演の1986年の映画『処刑ライダー』のテーマになってます。
"Where's the fire?" は「火事はどこ?」から「何をそんなに急いでるの?」というスラングで使われます。
- You need to slow down for a second. Where's the fire?
(ちょっとスピードを落として。何をそんなに急いでるの?) - I appreciate that you want to get things done quickly, but where's the fire?
(早く終わらせたいのは評価するが、何をそんなに急ぐ?)
ニコニコ動画では「おっさんホイホイ」のタグが付けられていて、地味にショックなんですが、それくらい昔の映画です。原題は The Wraith。wraith [réiθ] は「生霊」。
そのまま訳したらホラーだと思われたでしょうに、日本語タイトル付けた方の、ナイスなセンスに乾杯です。
特にホラーというわけでなく、霊的な存在を絡めたカーアクション青春映画といいますか。
若い頃のチャーリー・シーンが最高にカワイイ。カワイイというのは失礼だけど、カワイイとしか言いようがないので、ぜひ多くの方に観ていただきたい映画です。
anybody の用法
anybody の否定疑問文
Doesn't anybody know?
「誰も知らないのか?」
これは Where's The Fire のサビの部分の歌詞です。anybody の否定疑問文。もし "Does anybody know?" なら、「誰か知らないか?」ですね。
一般的に、any は「否定文・疑問文」、some は「肯定文」で使われ、anybody や somebody も同様です。
anybodyは「誰か」。not が付くことで、nobody(または、no one)と同じ意味になります。ただ、nobody は疑問形にできないので、Does nobody~? とは言えません。
否定疑問文にしたければ、anybody を使うことになります。
anybody は単数か複数か
anybody(または、anyone)は単数扱いなので、動詞は単数形です。
訳としては、疑問文では「誰か」、否定文では「誰も~ない」、肯定文では「誰でも」。
any は「いくらかの」という数量を表す場合は「any+複数名詞」で、主に疑問文・否定文で使われます。「どんな~でも」の意味の場合は、肯定文で使われ、「any+複数名詞」も「any+単数名詞」もOKです。
- Has anyone got a dictionary?
(誰か辞書を持っている?) - I don't know anybody who speaks Portuguese.
(ポルトガル語を話す人を誰も知らない) - Anybody is welcome to join. There aren't any rules.
(どなたでもご参加いただけます。ルールはありません) - Anybody can use the pool.
(誰でもプールを使える)
ただし、anybody を代名詞で言い換える時には、he か she か分からないため、単数の「誰か」ではあるものの、しばしば they を使います。もちろん、he or she でも構いません。
- If anyone would like further information about the dogs, they should call XXXX.
(犬たちについてさらに詳しい情報を知りたい方は、XXXXまでお電話ください) - If anyone would like further information about the dogs, he or she should call XXXX.
(犬たちについてさらに詳しい情報を知りたい方は、XXXXまでお電話ください)
somebody の用法
肯定文の somebody
somebody(または、someone)はたいてい肯定文で使われます。anybody は「誰でもいい誰か」、somebody は「特定の誰か」あるいは「不特定の誰か」。
「その人」が誰なのか知っていて名前を言わない場合や、誰なのかまったく知らない場合があります。
anybody と同じく、単数扱いで、動詞は単数形が来ます。代名詞で言い換える際は、やはり he か she か不明なので、they を使ったりして、そこら辺は anybody と同様です。
- anybody:「誰でもいい誰か」
- somebody:「特定の誰か」「不特定の誰か」
- I know someone who gives piano lessons.
(ピアノのレッスンをしている人を知っている) - There's somebody waiting to see you.
(あなたに会うのを待っている人がいる) - Somebody has obviously made a mistake.
(明らかに誰かが間違いを犯した) - Somebody's got to say something to her.
(誰かが彼女に何か言わないといけない) - We can't assume that because someone can do the job, they can teach the skill.
(仕事ができるからといって、スキルを教えることができるとは限らない)
疑問文の somebody
somebody は肯定文だけでなく、肯定の返事を期待する疑問文でも使えます。some と一緒ですね。
- Did you have somebody in your room last night?
(昨夜あなたの部屋に誰かいた?) - Will someone please explain what's going on?
(誰か何が起こっているのか説明してくれませんか?) - Could someone please turn on the lights?
(誰か電気をつけてもらえますか?)
原則 somebody は否定文には使えないのですが、Cambridge にこんな例文が載ってました。こんなふうに例外もある? ただ、通常は not などの否定語がある時は、anybody を使います。
- Never judge someone by the way they look.
(決して見た目で人を判断しないで)
まとめ
anybody と anyone、また somebody と someone は、同じ意味で同じように使えます。違いは、anyone や someone のほうが少しフォーマルで、書き言葉などによく使われるということくらい。
anybody、somebody は話し言葉として一般的です。
ゆるりと読む洋書
『チャーリーとチョコレート工場 』のロアルド・ダールさんの児童書です。ダールさんのブラックユーモアは独特で、よくよく考えると結構怖かったりします。
いじわるなおばあちゃんに仕返ししようとするジョージ少年。いや、でもいいのか、それで。
この物語も、読み終えた後、面白さの中になんとなく苦みが残る感じです。読みやすいので、ぜひ英語版にトライしてみてください。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE)