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identify に un が付いた意味は? UFO の U は未確認のU


identify とは?


突然ですが、UFOに興味があります。といっても、焼きそばではありません。いえ、焼きそばも好きだけど。

超常現象のニュースでしばしば取りあげられるUFOは、unidentified flying object(未確認飛行物体)の頭文字を取った語。「未確認」とされているので、もし異星人の飛行物体であると確認されれば、厳密な意味ではUFOとは呼べないそうです。

仮に、きちんと認識された場合は、identified flying object(確認済飛行物体)、IFO になるとのこと。

まずは、identify の意味から見てみましょう。

identify「誰/何であるかを認識する」「特定する」の意味の動詞です。また、自動詞として、aswith を伴って「~と同一であると感じる」。identified という形容詞はありません。

  • identify:
    1. 「誰 / 何であるかを認識する」
    2. 「同一だと感じる」※ as や with を伴って

「誰 / 何であるかを認識する」


aswith などが続くこともよくあります。identify~as…「~を…として認識する」identify~with… なら「~を…と同一として認識する」

  • She was able to identify her attacker.
    (彼女は襲撃者を認識できた)
  • Many of those arrested refused to identify themselves.
    (逮捕された人々の多くは身元を明らかにすることを拒否した)
  • The bodies were identified as those of two suspected terrorists.
    (遺体は2人のテロリスト容疑者として確認された)
  • You should not identify wealth with happiness.
    (富と幸福を同一視すべきではない)

identify ID です。ID は言葉として、もう一般化してますね。ちなみに、ID は名詞の「身分証明書」の他に、くだけた言い方で「(人)の身元を認識する」という動詞でも使われます。

なんと活用形もあり、過去形や過去分詞は ID'd。進行形なら ID'ing です。

  • The police haven't yet managed to ID the suspect.
    (警察はまだ容疑者の身元を特定できていない)
  • The security guards ID'd everyone at the entrance to the festival.
    (警備員はフェスティバルの入り口で全員の身元を確認した)

主語が「物事」の場合


主語が「物事」で、物事+identify の場合は、「示す」「特定する」のように訳せばOKでしょう。

  • In many cases, the clothes people wear identify them as belonging to a particular social class.
    (多くの場合、人々が着ている服は彼らが特定の社会階級に属していることを示す)
  • The press has identified several people they think are likely to be appointed to government posts in the autumn.
    (報道機関は秋に政府要職に任命される可能性が高いと思われる人物を数人特定した)
  • The document must identify you by name and bear your signature.
    (文書はあなたの名前が記載され、署名がなければならない)

「同一だと感じる」


identify が目的語を取らないこともあります。自動詞の用法ですね。

「~を」の部分がなく、identify as / with の形で、「(自身を)~だと認識する」「(自身を)~と同一だと感じる」。自分自身のことを言ってるわけです。

identify with は「(自分を)~と同一だと感じる」から「~に共感する」の意味にも広がっていきます。

  • Someone who is assigned male at birth may identify as female.
    (出生時に男性と指定された人が女性として認識する場合がある)
  • Voters identifying as Republicans dropped by 2 percent.
    (共和党支持者と自認する有権者は2パーセント減少した)
  • Many women of normal weight feel unable to identify with the super-thin models in fashion magazines.
    (標準体重の女性の多くはファッション雑誌の極細モデルに自分を重ねることができないと感じている)
  • I can't identify with men like him.
    (私は彼のような男性に共感できない)
  • I didn't enjoy the book because I couldn't identify with any of the main characters.
    (どの主要登場人物にも共感できなかったのでこの本を楽しめなかった)

unidentified とは?


それでは、unidentified について。こちらは形容詞で、意味は「未確認の」「身元不明の」。名詞を修飾することも、補語になることもできます。

人や物が「認識されていない」「識別されていない」ことを示し、なんだか怪しげな感じです。

  • An unidentified man was spotted near the scene of the crime.
    (身元不明の男が犯行現場の近くで目撃された)
  • The three bodies found in the river remain unidentified.
    (川で発見された3人の遺体は依然として身元が判明していない)

「未確認」の物体・生物・現象

UFOの呼び名

UFOに話を戻すと、flying saucer(空飛ぶ円盤)という呼称もありますね。saucer は「受け皿」で、もとは中世ラテン語と古フランス語の「ソース皿」から来たそう。

1947年にアメリカ人のケネス・アーノルド氏が、9個の奇妙な物体を目撃した事件をきっかけに、flying saucer という言葉が広まったようです。

また、第二次世界大戦中に、連合軍の航空機パイロットによって、ヨーロッパと太平洋の上空でさまざまなUFOまたは謎の光球が目撃されました。

この謎の物体や現象は、foo fighter(フー・ファイター)と呼ばれたとか。foo という語に意味はなく、おそらくフランス語で「火」を表す feu に由来すると考えられてます。

呼称のきっかけは、当時シカゴの新聞に掲載されていた 『Smokey Stover(スモーキー・ストーヴァー)』というナンセンスマンガ。

マンガのキャッチフレーズは、"where there's foo, there's fire"(foo があるところに火がある)でした。

このマンガの読者だった夜間戦闘飛行隊のレーダーオペレーターが、上空で謎の赤い火の玉を目撃し、"fuckin' foo fighters"(くそったれなフー・ファイター)と呼んだことが始まりです。

ちなみに、2021年にアメリカ軍は新たに「UAP(unidentified aerial phenomena)」(未確認空中現象)という言葉を定義しています。

objiect(物体)ではなく、aerial phenomena(空中現象)という言葉に変えて、エイリアン的イメージを払拭したかったのかも。結果は裏目に出たけれど…。


UMA と USO


unidentified は、大変都合のいい言葉で、確認できない色々なものに付けられます。ただ、よく耳にする UMA(Unidentified Mysterious Animal)は「未確認動物」は、和製英語です。

英語で「未確認生物」は cryptid [kríptid]。これも造語で、1983年に cryptozoologist(未確認動物学者)のジョン・ウォール氏が作った語だそう。

そもそも cryptozoology(未確認動物学)自体が造語で、疑似科学でありサブカルチャーの扱いです。crypto- は「隠された、秘密」を意味する古代ギリシャ語から来てます。

一方、USO(unidentified submerged object)(未確認潜水物体)は、れっきとした英語です。

アメリカ海軍は、USOを、船の操縦、ソナー操作、海洋調査の妨げとなる可能性のあるクジラ、サメ、その他の海洋生物としています。

ただし、飛行と水中移動の両方が可能な疑わしい未確認飛行物体(UFO)を指すためにも使用されているとのこと。略語は USO ですが、ウソではありません。


まとめ


いつか、UFOがIFOになる日が来るのでしょうか。楽しみなような、ミステリーのままであってほしいような…。


ゆるりと観る洋画


童謡の『おもちゃのチャチャチャ』や『メトロポリタン美術館』を思い起こさせるストーリーです。

真夜中の美術館がどうなっているのか、想像したことありませんか? もし展示物が動き始めたら、と思うとワクワクです。怖さ半分楽しさ半分。何気に世界史もちょっと学べたりします。

Prime Videoで『ナイトミュージアム(字幕版)を見る


(引用・参照元:Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE, Online Etymology Dictionary, Wikipedia)

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